授業と給食のある同窓会
KLM機に乗り込んでアムステルダム経由で大阪に向かう。
翌朝タクシーでヒースロー空港へ行き、そこからアムステルダムに向かう。信じられないことだが、ロンドンから大阪までは直行便がないのだ。つまり、どこかで乗り換えなければいけない。大抵はアムステルダムかパリかフランクフルトで乗り換えることになる。
アムステルダム・スキポール空港の待合室には、「誰が弾いてもよいグランドピアノ」が置いてある。そのピアノで「渚のアデリーヌ」を弾く。実はスキポールで弾くことを見越して、ここ数日、暗譜でこの曲を弾けるようにこの曲を練習していたのだ。
「こんなことに命を賭けてるの、僕だけだろうな。」
と思う。弾き終わるとまばらな拍手とともに、
「アンコール!」
という声も掛かったので、調子に乗ってドボルザークの「ユーモレスク」を弾く。
妻の事故もあって、ここ二日間良く眠れなかった。そのせいか、飛行機の中では良く眠れた。アムステルダムを離陸して、ジントニックを飲んだのは覚えているが、その後は飯も食わずにひたすら眠り、気が付くと飛行機はもう日本海の上を飛んでいた。七時間以上眠っていたことになる。
降りる前に、隣に座っていた僕の息子より少し年上に見えるお兄ちゃんと話をする。英国北部のミドルスブラから来たという。名前はマフュー。
「今回は日本でお仕事?それとも休暇?」
と訪ねると、
「日本人の女性と結婚式を挙げることなって、それで行くんです。」
「それはおめでとう。」
と言って彼に握手を求める。葬式に帰る人と一緒になったことも何度かあるが、結婚式に行く人は初めて。葬式よりも結婚式の方が断然良い。
さて、今回の同窓会。何と授業と給食があるのだ。ホリケンから来た案内には、以下のように書いてあった。
「今週の土曜日、二十二日に中学でO先生の授業を受ける集いを開きます。こぞってご参加くださるよう、お願いいたします。
九月二十二日(土で祝日) 午後三時 F中学校 ランチルーム集合
●三時十五分 昼礼。
●三時三十分よりO先生の国語の授業。真剣に聞きましょう。
●授業終了後、ホームルーム。ジュース&ビールとスナックおつまみ付き。五時三十分くらいまで。
●午後六時より「給食夕食」「大徳寺 いちま(寿司店)」二階にて。
●午後九時より「放課後活動」(二次会)「アルコーヴ」にて。」
う〜ん、なかなか凝った同窓会である。
京都で買う土産はいつも漬物。