ミニ同窓会
京都でのミニ同窓会に集まった面々。誰がお坊さんか一目で分かる。
二週間の日本滞在の間、二度も「ミニ同窓会」に出ることになった。すごくラッキー。カナダから同級生がひとり帰って来るので、二月二十二日に高校時代の同級生が数人集まることになっていたらしい。その幹事のSさんが、たまたま僕の帰国を知った。
「モトさんも来ない?」
と尋ねられ、僕も行くことにした。しかし、Sさんの「方針」で、僕の参加は「サプライズ」ということになった。つまり、他の参加者には知らせず、僕がその場にブラっと行って驚かせるという筋書き。金沢で義父の納骨を済ませた僕は、昼過ぎの列車で京都に戻り、「予定通り」、五分遅れて、三条京阪の近くの料亭に行った。他のメンバーはもう揃っていた。Sさんの顔が見えたので、手を振る。彼女とは昨年、一緒に比良山に登っている。Sさんから、
「今日はサプライズ・ゲストがあるのよ。」
と言うことはアナウンスしてあったみたい。でも、他のメンバーは僕の来場に本当に驚いていた。
「サプライズ成功!」
と、Sさんが満足そうに笑った。全部で九人。カナダからのゲストはT自動車のカナダ販売会社の社長、その他、お坊さん、建築家、弁護士、キャリアウーマンなど多彩な職業の人たちが集まった。僕の「馬の飼育係」というのが、結構受けた。何人かは高校を卒業して以来、何十年ぶりの再会で、とても楽しい時間だった。
二度目の「ミニ同窓会」は、全く偶然の産物だった。僕はNさんという友人と会うために、京都での「ミニ同窓会」の翌日、埼玉県の大宮へ行った。Nさんは金沢大学で同級生、その後、僕が最初に働いた、アルファベット三文字のファスナーメーカーの先輩である。(だから同級生だけれど、「さん」付けするの。)
「どうせ、一週間乗り放題の『ジャパン・レイル・パス』を持ってるんだから、使わないと損。」
と言う感じで、新幹線で東京から大宮へ。Nさんの仕事が終わる時間まで、僕は「大宮鉄道博物館」で過ごし、その後、Nさんの行きつけの食堂へ夕食に出かけた。その食堂はカウンターだけ。隣で、白いタートルネックのセーターと黒いジーンズの若い女性が食事をしておられた。Hさんという名前のそのお姉さんも、何と金沢大学出身だった。その後は、三人での「ミニ同窓会」、ローカルネタで盛り上がる。しかし、埼玉県の食堂で、隣同士で座った三人が、同じ大学の卒業生って、考えられる?それも、それほど学生数の多くない、地方の大学。(東京の私立大学だったらもっと確率高いかも。)
「だから、人生は面白い。」
と思う瞬間であった。もちろん、ふたりのおじさんにとって、若くて可愛い女性と一緒に飲むのは楽しいことだよね。
大宮鉄道博物館。ウィークデーだったので、お祖父ちゃんお祖母ちゃんに連れられた小さな子供が多かった。