エレナ・フェランテ

Elena Ferrante

 

 

イタリア人の女性作家、エレナ・フェランテはペンネームで、彼女の正体は一切明らかにされていない。唯一分かっていることは、一九四三年にナポリで生まれたこと。自分の少女時代の背景を使って、エレナとリラを主人公にし、ナポリを舞台にした四部作を書いている。エレナ・フェランテにとっては、自分の素性、正体を現さないことが、執筆の大前提であるとのことだ。

「本というものは、ひとたび書かれたら、作者の必要など無いのです。」

と彼女は述べている。

 

「私の輝かしい友人」

原題:Lamica genial

ドイツ語題:Meine Geniale Freundin

2011年)

 

「新しい名前の物語」

原題:Storia del nuovo cognomen

ドイツ語題:Die Geschichte eines neuen Namens

2012年)

 

「それぞれの道の物語」

原題:Storia di chi fugge e di chi resta(逃げる者と残る者の物語)

ドイツ語題:Die Geschichte der getrennten Wege

2013年)

 

「失われた子供の物語」

原題:Storia della bambina perduta

ドイツ語題:Die Geschichte des verlorenen Kindes

2014年)

 

 

エレナ・フェランテが、「ナポリ四部作」の次作として二〇一九年に発表した作品。今回も、舞台はナポリ。少女ジョヴァンナの十三歳から十六歳までの日々が描かれている。彼女が「嘘に満ちた」大人の世界を知り、自分も大人になっていく過程が、思春期の、感受性豊かな視線で語られる。

 

「大人の嘘に満ちた生活」

La vita bugiarda degli adulti

Das lügenhafte Leben der Erwachsenen

2019年)

 

<書評のページに戻る>