効きすぎエアコン

 

ファミリーデー。食事の後はゲームの時間。簡単なんだけど、この気温では結構ハード。

 

若い女性は、殆どがショートパンツか、ミニのワンピースで歩いている。それと、「オール・イン・ワン」というのだろうか、すごく短いワンピースのように見えて、実は股の部分があるってやつが、当地の女性に人気があるよう。でも、トイレにいくときどうするんだろうって、思わずスケベな中年のおじさんである僕は勘ぐってしまう。シンガポールにはきれいな女性が多いが、かつて、シンガポール人を恋人に持っていた友人が、

「シンガポールの女性はそれなりに魅力的だけど、奥さんにはしないほうがいいよ。」

と言っていた。別にいまさら、シンガポール人を妻にする予定はないからいいけど。外食が余りにも手軽で安いシンガポールでは、女性が料理をしなくなるんだって。確かに気軽に外食できる場所が身近にあり、安い値段で食べられれば、若い独身女性は料理を学ぶ必要がないもん。

 海岸の椰子の木の下に座って、海からの風を受けていると気持ちがいい。しかし、ゲームに参加している人たちはブルブル汗をかいている。やはりシンガポールは「常夏の国」なんだ。

「シンガポールには三つのシーズンがある。『ホット』、『ホッター』、『ホッテスト』の三つ。」

という冗談がある。しかし、僕には常に「寒さ対策」が必要だった。冷房対策である。まず、ロンドンからの飛行機の中で驚く。妻と僕は、しっかり毛糸のジャンパーと毛布のような生地でできたトレーナーを着込んでいる。飛行機の中というのは結構寒いもの。しかし、横の席に座るよく日に焼けた若い女性は、タンクトップ一枚。全然寒さを感じない人なのだろうか。

とにかく、シンガポールでは、バス、タクシー、地下鉄などの乗り物や、駅、ショッピングセンターなど公共の場所で、やたらと冷房が効いている。ひどい思いをしたのが、数年前、マレーシアのペナンからクアラルンプールに行くバスの中。冷房がガンガンに効いていて、長いジーンズと、長袖の冬用のジャケットを着ても、僕は凍えてしまった。手足が冷たくなり、トイレに行きたくなり、バスの中でおしっこを漏らしてしまうのではないかと思ったほど。そんな中で、同乗のマレーシア人のお姉さんたちは、Tシャツ一枚とショートパンツで、グーグー寝ている。

「この人たちの身体、どないなってんねん。」

僕があそこで眠ったら、低体温症で、そのままあの世へ行っていたと思う。それで、シンガポールでは息子に笑われながらも、末娘の通っていた「ダーラム大学」のフディー(フードのついたトレーナー)をいつも持ち歩いていた。バスとかタクシーに乗るときそれを着て、降りて外へ出たらまた脱ぐの。どこへ行くにもそのフディーを持ち歩いているので、息子は、

「パパが命の次に大切にしているフディー。」

と言った。

 午後四時ごろにパーティーから戻り、妻と僕は、プールサイドの寝椅子でウトウトしていた。暗くなったので、部屋に戻ると、息子は寝室のエアコンを二十度というとんでもない低い温度に設定した中で、グースカ眠っている。彼も、完全にシンガポールの気候に順応しているよう。余りにも寒いので、僕は別の部屋に避難した。

 

風の通る木の下で一休み。目の前はマラッカ海峡。沢山の船が通っていくのが見える。

 

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