あとがき

 

ジュディ・オングの歌ではないが、この海の色に魅せられたら、なかなか離れられない。

 

 エーゲ海の島をこれで四つ制覇した。昨年はクレタ島とサントリーニ島を訪れ、今年もミコノス島とロードス島。もういい加減飽きたかと聞かれるが、いやいや、まだまだ訪れてみたい。次は何処へ行こうかと今妻と考えているところ。

旅行記にも書いたが、エーゲ海の島々の魅力は何と行っても「海の色」と「歴史」だ。あの海の色を見るためだけにでも訪れる価値はあると思う。また、どの島も、長く数奇な歴史を育んできた場所なのだ。特に今回のロードスは、アジアとヨーロッパの接点にあたる場所で、中世にはキリスト教とイスラム教の凌ぎの場所となり、歴史的に大変面白い場所だった。何度も引用させてもらった塩野七生さんの本も大変勉強になった。

今回のロードス島の旅は、二つの点で前回の三つの島と大きく違っていた。これまでは、ペンションで自炊生活だったのに、何と、五つ星の最高級ホテルに滞在したこと。もうひとつは妻の母、義母が同行したことである。

三食昼寝付きの高級ホテル滞在もそれなりに良いものだが、タヴェルナで地元の人達と一緒に食事をしたり、魚市場で買ってきた魚を自分で料理したりするのも良いものだ。その方が自分のライフスタイルに合っているような気がする。豪華な食事にはありつけても、刺身が食えないのがちょっと残念だった。

また、姑と一緒の旅、どうなるか少し心配だったのだが、お互いにちょっとは遠慮して、相手を立てて、まあまあ最後まで上手くいったのではないかと思っている。

僕は京都出身なので、「ロードス」のように最後に「どす」が付くと、先ず京都弁の語尾を思い出してしまう。これは僕だけではないらしい。「タイトル」の「ロードス、どうどす」は従姉妹のサチコのメールのタイトルをそのまま使わせてもらったものだ。また、友人のユウコは、僕が「ダジャレ」のタイトルを使うことを完全に読みきっていた。「お義母さんと一緒でごくろーどす」、「ぼやきばっかり言ってるのは人生幸ろーどす」、「旅行記ごくろーどす」などのタイトルを予測していたという。うーん、読まれたか。

最後に、少しはダーラムにも触れておいた方が良いだろう。ダーラムでスミレは楽しくやっているよう。彼女は何と「ボート部」に入り、毎日ボートを漕いでいるらしい。どこからそんなことを考え出したのやら。

 

<参考文献>

塩野七生著「ロードス島攻防記」新潮文庫

「地球の歩き方、ギリシアとエーゲ海の島々・0910版」ダイヤモンド社

Lonely Planet, Greek Island

他、地元観光局発行のパンフレット多数。

そして古代の人々に思いを馳せることのできる歴史にも。

 

<了>

 

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