美女の国ポーランド

 

 

男に生まれての夢は、美女に囲まれて暮らすことかな。では、世界で一番女性の美しい国はどこか。どの国に住んだら、その夢の叶う可能性が高いか。僕は断然ポーランドだと思う。もちろん、僕は世界の全ての国を廻ったわけではない。せいぜい三十余り。しかし、これまで僕が訪れた中で、女性が最も美しいと思ったのは、ポーランドなのである。金髪、小顔、肌が白くて、背が高くて・・・こう書いていくと、

「北欧の女性に皆そうじゃないの。」

とおっしゃる方がいるかも知れない。確かにその通り。でも、例えば、スウェーデンの女性は何となく「いかつい」というか「威圧感」がある。その点、ポーランドの女性は、プラス「優しさ」を備えているような気がする。容姿だけではない、ポーランドの女性のファッションのセンスも、少なくとも僕の趣味に合う。色数を押さえた配色、シンプルな着こなし・・・、英国や日本の女性のファッションは、僕から言わせると、ちょっとゴタゴタしている。これまでポーランドを訪れたとき、女性の服装がずいぶんスッキリしていると思った。

 さて、そんな「美女の国」ポーランドを、また訪れることになった。それも突然。

「楽しみ〜!」

前週の火曜日、日本の同僚から、今度ポーランドに進出する日本企業を訪問してくれないかという依頼が来たのだ。その会社は、日本で我が社の良いお客さんであるとのこと。早速、その会社の、今ポーランドに出張されている方に連絡を取る。

「来週の月曜日の午前中なら時間があるからおいでください。」

とのこと。僕は慌てて飛行機とホテルの手配をした。我が社のポーランド支店、支店長のAさんも一緒に来てくれるという。心強い。

ポーランドを訪れるのはこれが三回目。前の二回はワルシャワであった。僕の幼馴染のGさんが、彼は外務省の外郭団体で働いているのだが、ワルシャワに転勤になったときに訪ねて行ったのだ。今回行く場所は「Wrocław」とのこと。

「何て読むねん。」

住所を知ったとき、僕は悩んでしまった。英語式に読むと「ウロクラウ」であろうか。事実、空港での英語のアナウンスの中ではそう発音されていた。空港に着いてタクシーに乗った際、運転手に、現地ではどう発音するのかまず尋ねてみる。「ヴロスワヴ」と聞こえた。後で知ったのだが、日本の地図には「ヴロツワフ」と載っていた。この後は、日本の通り名を尊重し、ヴロツワフと書くことにする。

僕は、最初ワルシャワまで飛んで、そこから何らかの交通機関でヴロツワフへ行くつもりでいた。しかし、ポーランド人のAさんは、

「ワルシャワからだと車で四時間はかかる。直接ヴロツワフに入る飛行機に乗ったほうがいいよ。」

と助言をしてくれた。彼も、月曜日の朝、ワルシャワから飛行機で来るとのこと。

「ヴロツワフなんて聞いたことないな。ロンドンからの飛行機なんてあるのかな。」

と思いながら、僕はインターネットで調べてみた。